今日は「旅の日」
芭蕉が草庵を人に譲って江戸深川を旅立ったのが
「弥生も末の七日…」でした。
現在の太陽暦に換算して「5月16日」とされています。(でも自動的に暦を置き換えると今年は4月22日でしたが) だから「旅の日」なのです。
爽やかな風と、暖かい日差し…、旅に出るには一番良い季節ですよね。
旅立ち前夜は親しい人たちが集まって名残を惜しみ、千住まで舟で見送りました。四百年も前、しかも当時は辺境の地だった「みちのく」へ旅立つのです。送るものも送られるものも
「またいつかは…」と感無量だったでしょう。
『奥の細道』 発端 松尾 芭蕉
月日は百代(はくたい)の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり。舟の上に生涯を浮か
べ、馬の口とらへて老いを迎ふる者は、日々旅にして、旅を栖(すみか)とす。古人も多く
旅に死せるあり。予もいづれの年よりか、片雲の風に誘はれて、漂泊の思ひやまず、
海浜にさすらへ、去年(こぞ)の秋、江上(こうしょう)の破屋に蜘蛛の古巣を払ひて、
やや年も暮れ、春立てる霞の空に、白河の関越えんと、そぞろ神のものにつきて心を
狂はせ、道祖神の招きにあひて取るもの手につかず、股引の破れをつづり、笠の緒
付けかへて、三里に灸すうるより、松島の月まづ心にかかりて、住めるかたは人に譲り、
杉風(さんぷう)が別墅(べっしょ)に移るに、
草の戸も 住み替はる世ぞ 雛の家
表八句を庵の柱に掛け置く。『奥の細道』の序章、あまりにも名高い文章です。かたい漢語も多く一見難しそうですが、是非声に出して読んでみてください。思いがけず簡単に読めますよ。朗々としてとてもいい気持ちです。
「国語教室」の小学生たちもこの文章は大好き。格調高く、音楽のようなリズムがあって、すらすらと覚えてしまいます。子供の感性は正直ですねぇ。名文たる所以です。
あなたもご一緒にどうぞ!
コメントの投稿